「先生、感動しちゃうかもしれないよ!」

先日のレッスンで、とても微笑ましい出来事がありました。

レッスン室に入ってきた小さな女の子が、楽器の準備をしながら私にこう言ったのです。

「先生、私ね、今週一生懸命練習してきたから、先生感動しちゃうかもしれないよ!」

私は思わず笑ってしまいました。

なんとも可愛らしい宣言です。

でも、その言葉を聞いた瞬間に、「きっと本当にたくさん練習してきたんだろうな」と思いました。

子どもたちは正直です。

自信がないときは不安そうな顔をしますし、練習していないときは少し気まずそうにしています。

反対に、頑張ってきたときは、その嬉しさが自然と表情や言葉に表れるものです。

その子も、まさにそんな様子でした。

演奏が始まると、確かにいつもより音がしっかりしていました。

弓の動かし方も安定していて、音楽の流れもよくなっています。

もちろん、まだ小さなお子さんですから演奏は???でしたが、、、

でも、そこには確かに「頑張った跡」がありました。

一生懸命練習した時間が伝わってくる演奏だったのです。

そして少し弾き終わったところで、その子がニコニコしながら聞いてきました。

「ねぇ、先生、感動しちゃったでしょう?」

私はすぐに、

「うん、感動しちゃったよ!」

と答えました。

するとその子は満面の笑みで、

「ほらね~!」

と得意そうな顔をしていました。

その姿が本当に可愛らしくて、私も思わず笑顔になりました。

でも実は、その演奏そのもの以上に私が感動していたことがあります。

それは、「先生を感動させるくらい練習してきたよ」と胸を張って言えるほど、その子が努力してきたことです。

小さなお子さんにとって、毎日少しずつ練習を続けることは決して簡単なことではありません。

遊びたい日もあります。

疲れている日もあります。

それでも楽器を手に取り、頑張ってきたからこそ、あんな自信に満ちた言葉が出てきたのだと思います。

ヴァイオリンのレッスンをしていると、「上手に弾けるようになること」だけではない成長をたくさん見ることができます。

自分で目標を持つこと。

努力すること。

そして、頑張った自分を少し誇らしく思えること。

こうした経験は、音楽以外の場面でもきっと子どもたちの力になっていくはずです。

レッスンの中では技術だけではなく、お子さん一人ひとりの気持ちや成長も大切に見守りたいと思っています。

「今日はこんなことができたね」

「よく頑張ったね」

そんな言葉を積み重ねながら、お子さん自身が自信を育てていけるようなレッスンを心がけています。

先日の「先生、感動しちゃうかもしれないよ!」という言葉。

そして「ほらね~!」という嬉しそうな笑顔。

あの姿を思い出すたびに、子どもたちの成長の力は本当に素晴らしいなと感じます。

これからも、一人ひとりの小さな成長を大切にしながら、音楽を通してたくさんの笑顔に出会えたら嬉しく思います。

レッスン室が笑顔でいっぱいになった時間でした。